店長の部屋(釉薬)


三角座標を用いたテストです。
「釉調合をしてみたいけど何からはじめたらよいか?」 という声が多くありましたので
 三角座標を用いたテストをしてみました。

1.目的:三角座標を用いた2グループの原料群による釉調の違いと、発色金属が与える影響
2.焼成条件:1225℃酸化焼成・垂直にて焼成。使用土:磁器土。
3.使用原料
  Aグループ(福島長石・合成柞灰・合成わら灰・酸化第二銅・べんがら)
  Bグループ(福島長石・鼡石灰・朝鮮カオリン・酸化第二銅・べんがら)
4.調合割合:三角座標PDF

Aグループ(福島長石・合成柞灰・合成わら灰・酸化第二銅・べんがら)
下記の画像がAグループの焼成テストピースです。

透明釉 :例1)福島長石80:合成柞灰20
     例2)福島長石60:合成柞灰20:合成わら灰20
わら灰釉:例3)福島長石20:合成柞灰40:合成わら灰40
織部釉 :例4)福島長石80:合成柞灰20:酸化第二銅+4%
     例5)福島長石60:合成柞灰20:合成わら灰20:酸化第二銅+4%
天目釉
  :例6)福島長石60:合成柞灰20:合成わら灰20:べんがら+10%

作りたい釉に必要な原料を選び、三角座標を基に調合を考えることにより、簡単にオリジナルの釉薬が作成できることが分かります

Aグループ・発色金属無
1225℃・OF

Aグループ・酸化第二銅+4%
1225℃・OF

Aグループ・べんがら+10%
1225℃・OF

Bグループ・発色金属無
1225℃・OF

Bグループ・酸化第二銅+4%
1225℃・OF

Bグループ・べんがら+10%
1225℃・OF
Bグループ(福島長石・鼡石灰・朝鮮カオリン・酸化第二銅・べんがら)
上記画像はBグループの焼成テストピースです。


透明釉 :例1)福島長石80:鼡石灰20
     例2)福島長石60:鼡石灰20:朝鮮カオリン20
マット釉:例3)福島長石40:鼡石灰20:朝鮮カオリン40
織部釉 :例4)福島長石80:鼡石灰20:酸化第二銅+4%

作りたい釉に必要な原料を選び、三角座標を基に調合を考えることにより、簡単にオリジナルの釉薬が作成できることが分かります。

マンガン釉のテストです。(4)


マンガン釉のテストです。(4)

 マンガンブロンズ釉の調合幅のテストです。

@
基礎釉
  0.45 KNaO
  0.10 CaO
  0.25 ZnO  yAl2O3(0.5〜0.7)・zSiO2(3.0〜5.0)
  0.10 SrO
  0.10 Li2O

A使用原料:ネフェリン・鼡石灰・焼成亜鉛華・炭酸ストロンチウム
      炭酸リチウム・カオリン・福島長石

      蛍石(外割+0.5%)
      二酸化マンガン(外割+20%)      
      酸化銅(外割+3%)
      酸化クロム(外割+0.5%)

B焼成条件:左画像上1200℃(OF)・左画像下1150℃(OF)

C考察
1200℃と1150℃2通りの焼成条件で行ったが、1200℃の方がブロンズ発色の幅が
広いようであるが、これ以上焼成温度を上げるのは難しいようである。

Al2O3の多い領域では銀黒系の発色となりやすいようである。
SiO2が多くなるとブロンズ発色が壊れる傾向にある。

釉層は薄いと発色が鈍く、厚すぎると黒味が表に出てくるようであるので
施釉時の釉の厚みの管理に気を付ける必要がある。

金色というよりブロンズ的発色であるが濃厚な重量感は独特のものである。



マンガン釉のテストです。(3)


マンガン釉のテストです。(3)

 基礎釉を固定し、二酸化マンガン・酸化チタン・酸化バナジウム・酸化コバルトを添加しました。

@基礎釉
  0.30 KNaO
  0.60 CaO  yAl2O3(0.4〜0.9)・zSiO2(4.0〜6.0)
  0.10 MgO

 A添加金属割合
  左画像(左側):二酸化マンガン(外割+30%)
  左画像(右側):二酸化マンガン(外割+30%)+酸化チタン(外割+5%)
  右画像(左側):二酸化マンガン(外割+30%)+酸化バナジウム(外割+2%)
  右画像(右側):二酸化マンガン(外割+30%)+酸化バナジウム(外割+2%)+酸化コバルト(外割+1%)

 B使用原料:福島長石・鼡石灰・マグネサイト・カオリン・福島珪石
       二酸化マンガン・酸化チタン・酸化バナジウム・酸化コバルト

 C焼成条件:1225℃(OF)

 D考察
  ★左画像(左側):二酸化マンガン(外割+30%)
   二酸化マンガンを外割+30%加えているのでとても流れやすい。
   0.7Al2O3・5.0SiO2以上はマンガンラスター特有の光沢感がよく出るようである。

  ★左画像(右側):二酸化マンガン(外割+30%)+酸化チタン(外割+5%)
   酸化チタンを加えることにより釉色調は茶味が強くなりますが、虹彩が現れることが良く分かります。
   0.8Al2O3・5.0SiO2以上ならば安定性もあるようである。

  ★右画像(左側):二酸化マンガン(外割+30%)+酸化バナジウム(外割+2%)
   全体的にラスター感が強くなるようですが、釉の一段と流れやすくなるようです。

  ★右画像(右側):二酸化マンガン(外割+30%)+酸化バナジウム(外割+2%)+酸化コバルト(外割+1%)
   全体的にラスター感が強くなり、釉色調が黒味が強くなります。
   

マンガン釉のテストです。(bP・bQ)


マンガン釉のテストです。(bP)

 二酸化マンガンを利用して、安定した釉を探してみました。

★マンガンの流れ落ちを改善するために
 カオリンと福島長石を使用し釉調をテスト、確認しました。

 @使用原料:二酸化マンガン・カオリン・福島長石

 A焼成条件:1225℃(OF)

 B調合割合(左画像から)  
二酸化マンガン 10 9 8 7 6
カオリン - 0.5 1.0 1.5 2.0
福島長石 - 0.5 1.0 1.5 2.0

 C考察
 二酸化マンガンは1225℃でも流れ、釉層が増すほど顕著である。
 
 カオリン・福島長石の添加は流れを制御し、釉の質感を管理する
 ことが可能である。

マンガン釉のテストです。(bQ)
 二酸化マンガンを利用して、色調の幅を探してみました。

★マンガンを使用し色調の幅を広げるために
 マンガンを使用し、黒色以外を安定し発色させるために三角座標を
 利用しテストしました。

 @使用原料:二酸化マンガン・酸化第二銅・べんがら(桜太陽)
  ・カオリン・福島長石

 A焼成条件:1225℃(OF)

 B調合割合:三角座標を利用し調合(左画像参照)  

 C考察
 二酸化マンガンと酸化第二銅の2成分調合はカオリン・福島長石を添加しても
 とても流れやすいのがわかります。釉層の薄い部分に金色発色が見られます。

 べんがら(桜太陽)を添加することにより、金色・ブロンズ色発色が見られます。
 べんがらの添加は流れを促進させる働きはないようです。

 二酸化マンガンに酸化第二銅・べんがら(桜太陽)を加え調合することにより、
 黒〜茶〜金色(ブロンズ色)と幅広く発色させることが可能であることが分かり
 ます。

エジプシャンブルー釉の調合のテストです。(bP)


1200℃ 酸化焼成

エジプシャンブルー釉のテストです。(bP)
 エジプシャンブルー釉はシリカ・酸化銅または炭酸銅・石灰および
 反応を媒介するソーダー灰を混合し800〜900℃前後に加熱する
 事により得られる青い結晶性の珪酸カルシウム銅であるとされて
 いるが、事前にテストしてみると思うとおりに発色を得ることが難し
 いので、考え方を変え、トルコ青釉の延長線上としてテストしました。

1.アルカリ成分の選択とその割合
 トルコ青釉で銅をより青く発色させるのに炭酸リチウムと炭酸バリウムが
 有効であることは実験済みであるが、それらの割合を再度検証しました。

 左上画像は炭酸リチウムと炭酸バリウムのモル比を変え、アルミナ/シリカ比
 との関係性をテストしたものです。
 
 @基礎釉は下記となります。
  0.20KNaO
    a Li2O(0.6・0.4・0.2)   yAl2O3   ・ zSiO2
    b BaO(0.2・0.4・0.6)  (0.25〜0.65) (3.5・3.5)
 
 A使用主原料
  ネフェリン・炭酸リチウム・炭酸バリウム・韓国カオリン・福島珪石
  酸化第二銅(外割+2%)

 B使用土
  磁器土
 
 B焼成条件:1200℃(OF)

 C考察
  マット調であるなら炭酸リチウム0.20モル・炭酸バリウム0.60モルが
  適していることがわかるが、ツヤ有となると溶け流れ落ち固まった釉発
  色から、炭酸リチウム0.60モル・炭酸バリウム0.20モルに可能性があ
  ることが分かったが、1200℃の焼成条件では難しそうである。


2.低火度(1000℃・OF)での実践
 上記テスト結果により炭酸リチウム0.60モル・炭酸バリウム0.20モルで
 焼成条件を1000℃・OFとしてテストしたものが左下画像です。
 
 @基礎釉は下記となります。
  0.20KNaO
  0.60Li2O     yAl2O3   ・ zSiO2
  0.20BaO    (0.25〜0.35) (3.5〜4.5)
 
 A使用主原料
  ネフェリン・炭酸リチウム・炭酸バリウム・韓国カオリン・福島珪石
  酸化第二銅(外割+2%)

 B使用土
  磁器土(1200℃締め焼)
 
 B焼成条件:1000℃(OF)

 C考察
  焼成温度を1000℃にするため、事前に磁器土を1200℃で締め焼し
  焼成温度を下げることによる素地強度低火を避けることとしテストし
  ました。

  酸化銅によるブルーはコバルトとは異なったブルーであることが明瞭
  です。
  
  アルミナ/シリカ比が0.30/4.0が安定し透明感のあるエジプシャンブ
  ルーとなりました。


1000℃ 酸化焼成

エジプシャンブルー釉の調合のテストです。(bQ)


ラベルに間違いあり、下表を参照してください
エジプシャンブルー釉のテストです。(bQ)
エジプシャンブルー釉のテスト(bP)を踏まえ、炭酸リチウムと炭酸バリウムを使用しより低下度焼成の可能性をテストしました。
焼成温度を830℃前後と想定し、無鉛フリットをベースに考えていきました。

1.無鉛フリットの選択について
  3619(Si-B-Na)と3927(Si-B-Na-Ca)の2つの無鉛フリットとの相性のテストが左画像です。
  @使用原料:無鉛フリット・炭酸リチウム・炭酸バリウム・福島珪石・酸化第二銅(外割+2%)

  A使用土:磁器土(1200℃締め焼)
 
  B焼成条件:1000℃・850℃・825℃・800℃(OF)

  C考察
   今回のテストでは無鉛フリット3619(Si-B-Na)の方が相性が良いです。
   
   発色も良いエジプシャンブルーとなりそうです。


2.830℃前後で使用できるエジプシャンブルー釉について
  上記テストから調合を絞り込みテストをしました。
  
  @調合割合(重量比)
A1 A2 B1 B2 B3 C1 C2
3619
無鉛フリット
4.0 3.5 4.5 4.0 3.5 4.5 4.0
福島珪石 3.0 3.5 2.5 3.0 3.5 2.5 3.0
炭酸リチウム 1.5 1.5 1.0 1.0 1.0 0.5 0.5
炭酸バリウム 1.5 1.5 2.0 2.0 2.0 2.5 2.5
    ※表内調合に酸化銅外割+2%

  A使用土:磁器土(1200℃締め焼)
 
  B焼成条件:850℃・825℃(OF)

  C考察
   830℃前後においても酸化銅をエジプシャンブルー青く発色させるためには炭酸リチウムと炭酸バリウムは有効である。
   
   マット調を求める場合は、炭酸リチウム:炭酸バリウム=0.5:2.5(重量比)
   ツヤ有調の場合は、炭酸リチウム:炭酸バリウム=1.5:1.5〜1.0:2.0(重量比)
   流れ光沢感は無鉛フリット3619と福島珪石で調節できそうである。


辰砂釉の調合と、アルミナ・シリカ比による釉調変化のテストです。


1300℃ 還元焼成

辰砂釉の調合と、アルミナ・シリカ比による釉調変化のテストです。

@基礎釉は下記となります。
 0.15KNaO
 0.55CaO    yAl2O3   ・ zSiO2
 0.10ZnO  (0.25〜0.55) (3.5〜5.5)
 0.20BaO

A使用主原料
 ネフェリン・鼡石灰・焼成亜鉛華・炭酸バリウム
 韓国カオリン・福島珪石

B添加金属等
 酸化第二銅(外割+1.5%)
 酸化錫(外割+2%)
 天然骨灰(外割+3%)

B焼成条件:1300℃(RF)

C考察
 事前に発色金属の酸化第二銅と添加剤である酸化錫・天然骨灰
 ・酸化チタンの有無によるテストの結果、酸化錫・天然骨灰添加が
 良好でしたので今回のテストの使用原料としました。

 酸化第二銅を多くすると還元作用が及ばない銅量が存在するので
 添加量は主原料の調合量に対し外割+1.5%としました。

 Al2O3:0.40〜0.55 SiO2:4.0〜5.0 という広い範囲で
 辰砂釉特有の赤色を呈することが確認できます。

石灰バリウム釉におけるべんがら・コバルト添加による黒色釉化と、アルミナ・シリカ比による釉調変化のテストです。


1250℃ 酸化焼成

1300℃ 還元焼成

石灰バリウム釉にべんがらと酸化コバルトを添加し黒色釉とし、アルミナ・シリカ比による釉調変化のテストです。
溶融性マット・透明釉・不溶融性マット・結晶性乳濁釉全般の釉調を確認します。

@基礎釉は下記となります。
 0.25KNaO
 0.50CaO   yAl2O3  ・ zSiO2
 0.25BaO  (0.3〜1.0) (3.0〜7.0)

A使用原料
 ネフェリン(アルミナ量の多い調合においてシリカ量過多をなくすため)
 鼡石灰・炭酸バリウム・韓国カオリン・福島珪石・#720桜太陽べんがら・酸化コバルト

B着色条件
 調合粉末(100) + #720桜太陽べんがら(8) + 酸化コバルト(2)

B焼成条件:1250℃(OF) ・ 1300℃(RF)

C考察
 基礎釉にべんがらとコバルトを添加することにより黒色釉をつくることが確認できます。

 酸化焼成で 0.9〜1.0Al2O3・4.0SiO2 で溶融性マット。0.3Al2O3・7.0SiO2 で不溶性マット
 0.5Al2O3・6.0SiO2 付近で光沢感の高い黒色釉薬となりました。

 還元焼成ではべんがらとコバルト添加による融点低下の影響が大きくなりました。
 Al2O30.5モル・SiO21.0モル以上増やさないと酸化焼成時の釉調は求めれないようです。


油滴天目のテストです。

油滴天目釉の調合を行い、結晶の析出状態及び釉調を調べるためのテストを行いました。
油滴天目は焼成条件が油滴斑に大きく影響を与えるので2種の焼成法で行いました。

1250℃ 酸化焼成 自然冷却

1250℃ 酸化焼成 徐冷(1000℃まで)
上画像は 天目釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。
     
  0.45KNaO
  0.20CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.35MgO
  
@使用原料:ネフェリン・鼠石灰・マグネサイト・韓国カオリン・福島珪石です。

A着色金属:べんがら(外割+7%)・炭酸マンガン(外割+3%)

B焼成条件:左:1250℃ 酸化焼成・1250℃2時間保持・自然冷却 
      右:1250℃ 酸化焼成・1250℃2時間保持・徐冷(〜1000℃まで4時間・その後自然冷却)


C考察
・油滴斑を析出させるためには最高温度付近で凸凹となり釉粘度を高くする必要がある。マグネサイトは有効である
・SiO2の多い領域の方が黒褐色の釉面に銀油滴斑が析出しやすい。
・徐冷の方が小さなピンホールや凸凹が整いやすい。

1250℃ 酸化焼成 自然冷却

1250℃ 酸化焼成 徐冷(1000℃まで)
上画像は 天目釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。(融点を下げる目的で炭酸リチウムを加えました)
     
  0.40KNaO
  0.20CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.35MgO
  0.05Li2O                           

@使用原料:ネフェリン・鼠石灰・マグネサイト・炭酸リチウム・韓国カオリン・福島珪石です。

A着色金属:べんがら(外割+7%)・炭酸マンガン(外割+3%)

B焼成条件:左:1250℃ 酸化焼成・1250℃2時間保持・自然冷却 
      右:1250℃ 酸化焼成・1250℃2時間保持・徐冷(〜1000℃まで4時間・その後自然冷却)


C考察
・炭酸リチウムの添加は有効であるが、添加量の増加は油滴斑形成に悪影響を与えそうである。
・SiO2の多い領域の方が黒褐色の釉面に銀油滴斑が析出しやすい。
・徐冷の方が小さなピンホールや凸凹が整いやすい。


福島長石を用いたアルカリ土類・アルミナ・シリカの変化のテストです。


1250℃ 酸化焼成      1300℃還元焼成

1250℃ 酸化焼成      1300℃還元焼成

1250℃ 酸化焼成      1300℃還元焼成

1250℃ 酸化焼成      1300℃還元焼成
上画像は 石灰マグネシウム釉における、
        アルミナ・シリカの変化のテストです。
     (アルミナ・シリカの少ない領域中心)

  0.25KNaO
  0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.25MgO                           

  0.25KNaO
  0.25CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.50MgO                          

使用原料は、福島長石・鼠石灰・マグネサイト
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、左:1250℃ 酸化焼成
        右:1300℃ 還元焼成
上画像は 石灰亜鉛釉における、
        アルミナ・シリカの変化のテストです。
     (アルミナ・シリカの少ない領域中心)

  0.25KNaO
  0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.25ZnO                           

  0.25KNaO
  0.25CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.50ZnO                          

使用原料は、福島長石・鼠石灰・亜鉛華
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、左:1250℃ 酸化焼成
        右:1300℃ 還元焼成

1250℃ 酸化焼成      1300℃還元焼成

1250℃ 酸化焼成      1300℃還元焼成

1250℃ 酸化焼成      1300℃還元焼成

1250℃ 酸化焼成      1300℃還元焼成
上画像は 石灰バリウム釉における、
        アルミナ・シリカの変化のテストです。
     (アルミナ・シリカの少ない領域中心)

  0.25KNaO
  0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.25BaO                          


  0.25KNaO
  0.25CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.50BaO                          

使用原料は、福島長石・鼠石灰・炭酸バリウム
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、左:1250℃ 酸化焼成
        右:1300℃ 還元焼成
上画像は 石灰ストロンチウム釉における、
        アルミナ・シリカの変化のテストです。
     (アルミナ・シリカの少ない領域中心)

  0.25KNaO
  0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.25SrO                          


  0.25KNaO
  0.25CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.50SrO                          

使用原料は、福島長石・鼠石灰・炭酸ストロンチウム
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、左:1250℃ 酸化焼成
        右:1300℃ 還元焼成

1250℃ 酸化焼成       1300℃還元焼成

1250℃ 酸化焼成     1300℃還元焼成
上画像は 石灰リチウム釉における、
        アルミナ・シリカの変化のテストです。
     (アルミナ・シリカの少ない領域中心)

  0.25KNaO
  0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.25Li2O                           

  0.25KNaO
  0.25CaO   yAl2O3  zSiO2
  0.50Li2O                          

使用原料は、福島長石・鼠石灰・炭酸リチウム
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、左:1250℃ 酸化焼成
        右:1300℃ 還元焼成

酸化アンチモン添加のテストです。(溶岩釉化)

石灰釉1号・3号をベースに溶岩釉とすることはできないかと考えたとき
酸化アンチモン(SB23)の添加は有効であるのでその実証と、顔料の添加による着色具合をテストしました。

@使用原料:石灰1号釉・石灰3号釉
      バナ黄・草青・トルコ青・陶試紅・ライラック・オレンジ・#80赤・濃緑・焼貫呉須・特黒

A焼成条件:電気窯 酸化焼成 1250℃まで14時間・1250℃で2時間保持


酸化焼成:1250℃
考察
・酸化アンチモン添加量を外割+1%・2.5%・5%・10%・15%として発泡具合を観察すると添加量による制御は難しそうである。
・1号釉と3号釉を比べた場合、3号釉の方が溶けやすい関係で艶が出やすく発泡が落ち着きやすい傾向にある。
・酸化アンチモンを添加した釉は発色が白く発色するので、各種顔料の添加にも対応できるようである。

鉄赤釉のテストです。

鉄赤釉のテストをしました。
事前テストで焼成温度を下げるためにBaO・ZnO添加をし鉄赤色を見るとZnO添加釉は発色が悪いことが分かりました。
CaO:MgO量は0.30CaO:0.30MgO・0.15CaO:0.45MgOが良好であることが分かりました。
そこで下記の原料・ゼーゲル式を設定し焼成テストを行いました。

@使用原料:ネフェリン・白石灰・マグネサイト・炭酸バリウム・朝鮮カオリン・福島珪石
      酸化錫・酸化クロム・天然骨灰・べんがら

A調合ゼーゲル式
   0.25KNaO
   0.30CaO  yAl2O3 ・ zSiO2            外割:+ 天然骨灰15%・+ べんがら15%
   0.30MgO
   0.15BaO  
   
   0.20KNaO
   0.15CaO  yAl2O3 ・ zSiO2            外割:+ 天然骨灰15%・+ べんがら15%
   0.45MgO
   0.20BaO  

B焼成条件:電気窯 酸化焼成 1250℃まで14時間・1250℃で2時間保持・1000℃まで3時間
      ガス窯 還元焼成 1300℃


酸化焼成:1250℃                還元焼成:1300℃
考察
   0.25KNaO
   0.30CaO  yAl2O3 ・ zSiO2            外割:+ 天然骨灰15%・+ べんがら15%
   0.30MgO
   0.15BaO  

・酸化焼成と還元焼成ではそれぞれのAl2O3:SiO2比を考える必要がある。
・酸化焼成では黒の地に茶の斑文の出るたいひさん様の釉となりやすい。
・還元焼成ではAl2O3:SiO2比が高いほうが赤色を発しやすいようである。


酸化焼成:1250℃                還元焼成:1300℃

酸化焼成:1250℃                還元焼成:1300℃
考察
   0.20KNaO
   0.15CaO  yAl2O3 ・ zSiO2            外割:+ 天然骨灰15%・+ べんがら15%
   0.45MgO
   0.20BaO

・酸化焼成ではAl2O3:SiO2=0.45〜0.50:4.5が鉄赤独特の黒地に赤の発色となりやすい。
・還元焼成ではやはりAl2O3:SiO2比が高いほうが赤色を発しやすいようである。


クロム赤釉のテストです。

クロム赤釉のテストをしました。

@使用原料:ネフェリン(Naが多くAl2O3、SiO2が少ないため)・鼡石灰・炭酸バリウム・炭酸リチウム・朝鮮カオリン・福島珪石
      酸化錫・酸化クロム

A調合ゼーゲル式
   0.15KNaO
   0.58CaO  yAl2O3 ・ zSiO2            外割:+ 酸化錫 6%・+ 酸化クロム 0.3%
   0.17BaO   y:0.15〜0.19 z:3.0〜7.0
   0.10Li2O

B焼成条件:電気窯 酸化焼成 1250℃まで14時間・1250℃で2時間保持

考察
・CaO・SnO2・SiO2結晶をクロムで着色するクロム赤釉は調合しやすい釉のようである。

・透明度を求めるならAl2O3・SiO2ともに少ないほうが良い。
 Al2O3の多い溶融性マット領域ではクロムを赤く発色させることは難しいようである。

二酸化マンガンを使用したテストです。

二酸化マンガンを使用して下記のテストをしてみました。
1.3号釉に二酸化マンガンを添加
2.3号釉に二酸化マンガン・酸化第二銅を添加(二酸化マンガン:酸化第二銅=9:1)
3.3号釉に二酸化マンガン・酸化第二銅を添加(二酸化マンガン:酸化第二銅=7:3)
4.二酸化マンガン・炭酸銅を混合
5.二酸化マンガン・炭酸銅混合焼成後、酸処理


焼成条件:1250℃(OF)・1230℃(OF)
考察
1.3号釉に二酸化マンガンを添加
  二酸化マンガン単味でも付着不良を起こすことは無いようである。3号釉の割合が多いほどガラス質が前面に出てくる。

2.3号釉に二酸化マンガン・酸化第二銅を添加(二酸化マンガン:酸化第二銅=9:1)
  二酸化マンガン・酸化第二銅という酸化金属粉末でも付着不良を起こすことは無いようである。3号釉の割合が多いほどガラス質が前面に出てくる。

3.3号釉に二酸化マンガン・酸化第二銅を添加(二酸化マンガン:酸化第二銅=7:3)
  二酸化マンガン・酸化第二銅という酸化金属粉末でも付着不良を起こすことは無いようである。3号釉の割合が多いほどガラス質が前面に出てくる。

4.二酸化マンガン・炭酸銅を混合
  二酸化マンガン・炭酸銅という酸化金属粉末でも付着不良を起こすことは無いようである。
  焼成条件を1250℃・1230℃ともに非常に流れやすい。
  二酸化マンガン:炭酸銅=85:15前後がブロンズ釉調合の起点となりそうであるが施釉厚の管理が難しいようである。

5.二酸化マンガン・炭酸銅二酸化マンガン・炭酸銅を混合焼成後、酸処理
  二酸化マンガン:炭酸銅=85:15 焼成条件:1250℃(OF)テストピースを、食酢に6時間浸し洗浄。クエン酸1%水溶液に1時間浸し洗浄した。
  いずれも表面の金属発色が赤黒く変色したことから、焼成物の使用方法・用途によっては少し配慮の必要性があるようである。

亜鉛結晶釉のテストです。そのB(生亜鉛華と炭酸リチウム・炭酸バリウムそしてAl2O3比との関係。)

前回の続きとして、生亜鉛華を亜鉛原料として、炭酸リチウム・炭酸バリウムを添加し、Al2O3比により結晶成長にどのような差が生じるのかを試験をしました。

@使用原料:ネフェリン(Naが多くAl2O3、SiO2が少ないため)・鼡石灰・生亜鉛華・炭酸リチウム・炭酸バリウム・朝鮮カオリン・福島珪石

A調合ゼーゲル式
  ★A調合式               ★B調合式
   0.10KNa               O.10KNaO
   0.25CaO yAl2O3・1.5SiO2     0.25CaO   yAl2O3・1.5SiO2 
   0.55ZnO               0.55ZnO
   0.10Li2O                0.10Li2O
         y:0.15〜0.19              y:0.15〜0.19

B焼成条件:電気窯 酸化焼成 1250℃まで14時間・1250℃で3時間保持・保持温度1100℃まで1時間かけて降温
 保持温度:1100℃(4時間保持)・1100℃(6時間保持)


C焼成サンプル:磁器土にて製作 750℃にて素焼き
        炉内にて棚板に平置き(平焼)・炉内にて撚土にて立て置き(立焼)
考察
・炭酸リチウム・炭酸バリウムともに結晶は生成成長させることができる。

・平焼立焼両焼成サンプルで考察してみると、
 炭酸リチウムの場合は、平焼きの場合は結晶が大きく成長しやすい傾向がある。
 炭酸バリウムの場合は炭酸リチウムより小さく円状結晶と成長しやすいようである。

亜鉛結晶釉のテストです。そのA(生亜鉛華と焼成亜鉛華。Al2O3:SiO2比との関係。)

前回同様、亜鉛原料として生亜鉛華と焼成亜鉛華の両方を、またAl2O3とSiO2比により結晶成長にどのような差が生じるのかを試験をしました。

@使用原料:ネフェリン(Naが多くAl2O3、SiO2が少ないため)・鼡石灰・生亜鉛華・焼成亜鉛華・朝鮮カオリン・福島珪石

A調合ゼーゲル式
  ★A調合式               ★B調合式
   0.08KNa               O.10KNaO
   0.32CaO yAl2O3・zSiO2     0.30CaO   yAl2O3・zSiO2 
   0.60ZnO               0.60ZnO
         y:0.15〜0.19             y:0.15〜0.19
         z:1.5〜1.7               z:1.5〜1.7

B焼成条件:電気窯 酸化焼成 1250℃まで14時間・1250℃で3時間保持・保持温度1100℃まで1時間かけて降温
 保持温度:1100℃(6時間保持)


C焼成サンプル:磁器土にて製作 750℃にて素焼き
        炉内にて棚板に平置き(平焼)・炉内にて撚土にて立て置き(立焼)

                   
                  生亜鉛華
         0.08KNaO
         0.32CaO  yAl2O3 ・ zSiO2
         0.60ZnO
                  生亜鉛華
        0.10KNaO
        0.30CaO  yAl2O3 ・ zSiO2
        0.60ZnO
                  焼成亜鉛華
          0.08KNaO
          0.32CaO  yAl2O3 ・ zSiO2
          0.60ZnO
                 焼成亜鉛華
        0.10KNaO
        0.30CaO  yAl2O3 ・ zSiO2
        0.60ZnO
考察
・調合式2種類、生亜鉛華・焼成亜鉛華共に結晶は生成成長させることができる。

・平焼立焼両焼成サンプルで考察してみると、
 生亜鉛華の場合は、いずれの調合も0.15Al2O3・1.3SiO2、0.15Al2O3・1.5SiO2比の調合の場合、ともに結晶が成長しやすい。

 焼成亜鉛華の場合は、0.15Al2O3・1.7SiO2、0.17Al2O3・1.7SiO20、0.19Al2O3・1.7SiO2などのSiO2比の多いほうが
 平焼立焼ともに成長しやすいようである。

・焼成に際しては立焼ではかなり流れている。焼成条件の幅を広げ考察する必要がある。

亜鉛結晶釉のテストです。その@(生亜鉛華と焼成亜鉛華。Al2O3:SiO2比。保持温度、時間との関係。)

今回は、亜鉛原料として生亜鉛華と焼成亜鉛華の両方を、またAl2O3とSiO2比により結晶成長にどのような差が生じるのか、そして焼成条件も変化させて試験をしました。

@使用原料:ネフェリン(Naが多くAl2O3、SiO2が少ないため)・鼡石灰・生亜鉛華・焼成亜鉛華・朝鮮カオリン・福島珪石

A調合ゼーゲル式
  ★A調合式               ★B調合式                 ★C調合式               ★D調合式
   0.08KNa               O.10KNaO                0.12KNaO               0.14KNaO
   0.32CaO yAl2O3・zSiO2     0.30CaO   yAl2O3・zSiO2     0.28CaO  yAl2O3・zSiO2     0.26CaO  yAl2O3・zSiO2
   0.60ZnO               0.60ZnO                 0.60ZnO                0.60ZnO

B焼成条件:電気窯 酸化焼成 1250℃まで14時間・1250℃で3時間保持・保持温度まで1時間かけて降温
 保持温度:1100℃(4時間保持)・1100℃(6時間保持)・1250℃(4時間保持)
生亜鉛華
A調合式・1100℃4時間保持
生亜鉛華
A調合式・1100℃6時間保持
生亜鉛華
A調合式・1150℃4時間保持
焼成亜鉛華
A調合式・1100℃4時間保持
焼成亜鉛華
A調合式・1100℃6時間保持
焼成亜鉛華
A調合式・1150℃4時間保持
生亜鉛華
B調合式・1100℃4時間保持
生亜鉛華
B調合式・1100℃6時間保持
生亜鉛華
B調合式・1150℃4時間保持
焼成亜鉛華
B調合式・1100℃4時間保持
焼成亜鉛華
B調合式・1100℃6時間保持
焼成亜鉛華
B調合式・1150℃4時間保持
生亜鉛華
C調合式・1100℃4時間保持
生亜鉛華
C調合式・1100℃6時間保持
生亜鉛華
C調合式・1150℃4時間保持
焼成亜鉛華
C調合式・1100℃4時間保持
焼成亜鉛華
C調合式・1100℃6時間保持
焼成亜鉛華
C調合式・1150℃4時間保持
生亜鉛華
D調合式・1100℃4時間保持
生亜鉛華
D調合式・1100℃6時間保持
生亜鉛華
D調合式・1150℃4時間保持
焼成亜鉛華
D調合式・1100℃4時間保持
焼成亜鉛華
D調合式・1100℃6時間保持
焼成亜鉛華
D調合式・1150℃4時間保持
考察
・調合式3種類、焼成条件3種類において、生亜鉛華・焼成亜鉛華共に結晶は生成成長させることができる。

・焼成に際しては最高温度でしっかり溶融させ核の絶対数を減らし、保持時間を延ばすことにより大きな結晶に成長させることができそうである。
 今回の試験では1100℃4時間保持の場合には結晶が見えないが、6時間に延ばすことにより結晶成長がみられるものもあった。

・A・B・C調合で、yAl2O3・zSiO2=0.17・1.5〜0.15・1.3
 焼成は1250で3時間、その後1100℃6時間辺りが狙いやすい範囲だと思います。
 亜鉛華は生だと施釉時にモッタリした使用感、焼成だとサクサクした感じです。

・このテストではメーカー製品の焼成亜鉛華を使用しましたが、事前に生亜鉛華を電気炉で1100℃で焼成し粉砕し焼成亜鉛華を製作してみました。
 焼成後自動乳鉢で6時間粉砕しましたが、焼成亜鉛華はかなり固い。焼成亜鉛華の粒径も結晶生成成長に影響を与えているように感じました。

中国黄土の代わりに

中国黄土の成分に近い含鉄原料の組成は下記となります。
中国黄土 鬼板粉末 赤口砥粉 黄口砥粉 賀茂川石粉 黒 浜
SiO2 51.73 53.40 63.12 60.58 59.84 2.39
Al2O3 16.33 10.60 17.42 18.02 15.23 2.11
Fe2O3 18.59 28.30 2.69 7.90 14.46 82.41

中国黄土の代わりになるもの何かないか?と思い、鬼板粉末・赤口砥粉・黄口砥粉でテストをしてみました。
画像では分かりにくいと思いますが、使える可能性が高いです。

@使用原料:鬼板粉末・黄口砥粉・赤口砥粉・天然土灰・3号石灰釉
A焼成条件:1250℃・OF

色釉の先発テストです。

1.珪酸ジルコンの乳濁作用を利用し、赤系絵具を少量添加した発色テストです。
2.絵具の混色による発色テストです。

@使用釉薬:3号石灰釉
A焼成条件:1250℃・OF


★3号釉+珪酸ジルコン(外割5%)に#21紅赤を添加
 +0.5% ・ +1% ・ +2% ・ +3% ・ +4%


★3号釉+珪酸ジルコン(外割10%)に#21紅赤を添加
 +0.5% ・ +1% 


★3号釉+珪酸ジルコン(外割5%)に#3赤を添加
 +2% ・ +3% ・ +4%



★3号釉+(バナ黄+オレンジ:外割10%)を添加
 20:1 ・ 10:1 ・ 5:1 ・ 2.5:1 ・1:1




★3号釉+(バナ黄+濃緑:外割10%)を添加
 20:1 ・ 10:1 ・ 5:1 ・ 2.5:1 ・1:1




★3号釉+(#80赤+焼貫呉須:外割10%)を添加
 20:1 ・ 10:1 ・ 5:1 ・ 2.5:1 ・1:1





★3号釉+(濃ピンク+焼貫呉須:外割10%)を添加
 20:1 ・ 10:1 ・ 5:1 ・ 2.5:1 ・1:1

3号石灰釉に足し算する調合のテストです。(マット調)

3号釉をマット調にするために酸化アルミニウム(Al2O3・融点2073℃)と珪石(SiO2・融点1650℃)を添加し釉調の変化をテストしました。
3号釉の調合により溶融性マットにすることはできませんが、艶をコントロールする可能性は高いです。

@使用原料:3号釉・微粒アルミナA-31・福島珪石
A焼成条件:1250℃・OF

3号石灰釉に足し算する調合のテストです。

釉薬粉末3号釉は非常に安定した釉薬ですが、若干硬く、溶けにくい面が有ります。
そこでいろいろな媒溶剤原料を外割り10%(重量比)加えることで改良できるか?
また酸化銅を外割り2%・4%(重量比)加えた場合の発色はどう動くのか?について試験しました。

@3号釉のゼーゲル式は下記を想定しました。(添加した媒溶剤によりゼーゲル式のモル数の変化についても検討しました)
 0.25KNaO
 0.74CaO  0.55Al2O3
 0.01MgO

A使用原料
 3号石灰釉・白石灰・炭酸マグネシウム・炭酸バリウム・炭酸ストロンチウム・亜鉛華・炭酸リチウム・合成土灰、そして着色金属として酸化第二銅

Bテストピース製作条件:いずれも発色金属無・発色金属(酸化第二銅)+2%・発色金属(酸化第二銅)+4%

B焼成条件:1220℃(OF)・1250℃(OF)
        1220℃(OF)        1250℃(OF)
      発色金属無・+2%・+4% : 発色金属無・+2%・+4%

★3号釉(想定ゼーゲル式)
 0.25 KNaO
 0.74 CaO  0.55 Al2O3 ・ 5.5 SiO2
 0.01 MgO

 ※溶けてはいるが光沢感が劣る。釉表面の馴染みが悪い。酸化銅の発色は緑。


★CaCO3(+10%)
 0.17 KNaO
 0.81 CaO  0.36 Al2O3 ・ 3.54 SiO2
 0.02 MgO

 ※融点が若干高くなり、光沢感が減っている。貫入発生。


★MgCO3
 0.16 KNaO
 0.47 CaO  0.34 Al2O3 ・ 3.39 SiO2
 0.37 MgO

 ※不溶融マットに移行し、表情はふっくらした感じとなる。


★BaCO3
 0.20 KNaO
 0.58 CaO  0.42 Al2O3 ・ 4.20 SiO2
 0.03 MgO
 0.19 BaO

 ※光沢感も良く、馴染み、発色も良い。1220℃では貫入発生。酸化銅の発色は青味が加わる。


★SrCO3
 0.19 KNaO
 0.55 CaO  0.40 Al2O3 ・ 3.95 SiO2
 0.02 MgO
 0.24 SrO

 ※光沢感も良く、馴染み、発色も良い。1220℃では貫入発生。酸化銅の発色に青味が加わる。


★ZnO
 0.15 KNaO
 0.46 CaO  0.33 Al2O3 ・ 3.29 SiO2
 0.02 MgO
 0.37ZnO

 ※透明感は高いが釉中の気泡が多く発生。酸化銅添加による垂れが顕著。
  酸化銅の発色に黄味が加わる。


★Li2CO3
 0.15 KNaO
 0.44 CaO  0.32 Al2O3 ・ 3.18 SiO2
 0.02 MgO
 0.39 Li2O

 ※溶けすぎ.。重量で+10%では過剰。細かい貫入が発生。酸化銅の発色は青い。


★合成土灰
 0.18 KNaO
 0.75 CaO  0.39 Al2O3 ・ 3.88 SiO2
 0.07 MgO

 ※光沢感も良く、馴染み、発色も良い。酸化銅の発色に黄味が加わる。


3号石灰釉・1号石灰釉・マット釉に下絵具、発色金属等を添加した場合の発色テストです。

各見本板はそれぞれ真ん中から左側は粉末釉薬3号釉を基礎釉として1250℃酸化焼成しました。
右側は粉末釉薬1号釉を基礎釉として1300℃還元焼成しました。

釉薬粉末に対して、各種顔料と酸化金属を
外割り、+2.5%・+5%・+10% 添加して、発色のテストをしました。

考察
下絵具により雰囲気の安定性・不安定性が良く分かります。
発色金属は+10%となるとかなり基礎釉の融点を下げることが分かります。

粉末釉薬マット釉を基礎釉として1250℃酸化焼成しました。

釉薬粉末に対して、各種顔料と酸化金属を
外割り、+2.5%・+5%・+10% 添加して、発色のテストをしました。

考察
基礎釉がAl2O3の多い溶融性マットとしたため、陶試紅・ライラックを+10%としたものは絵具成分中にAl2O3が多いため
Al2O3を添加したようになり不溶融となりました。このような場合の改善策はSiO2(珪石)を加えることが必要となります。

石灰バリウム釉におけるアルミナ・シリカ比による違いと、それにともなう酸化銅・べんがらの発色変化のテストです。


石灰バリウム釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。
溶融性マット・透明釉・不溶融性マット・結晶性乳濁釉全般の釉調を確認します。
31調合全てに酸化第二銅とべんがらを外割り2%加え、発色を見ます。

@基礎釉は下記となります。
 0.25KNaO
 0.50CaO   yAl2O3  ・ zSiO2
 0.25BaO  (0.3〜1.0) (3.0〜7.0)

A使用原料
 ネフェリン(アルミナ量の多い調合においてシリカ量過多をなくすため)
 鼡石灰・炭酸バリウム・韓国カオリン・福島珪石・酸化第二銅・#720桜太陽べんがら

Bテストピース製作条件
 調合粉末(発色金属:無):30g + 0.5%CMC水溶液25ml
 調合粉末(発色金属:有):32g + 0.5%CMC水溶液25ml

B焼成条件:1250℃(OF) ・ 1300℃(RF)

C考察
 石灰と少量のバリウムで透明性の高い釉薬をつくることができます。

 溶融性マット・不溶性マットともに安定した領域が広いです。

 トルコ青、織部釉、黄瀬戸釉などのの基礎釉としても使えそうです。

 シリカによる貫入防止、流れ止めの働きが良く分かります。                         

3号石灰釉にべんがら・マンガン・コバルトを添加した場合の色調変化のテストです。

釉薬粉末3号釉に発色金属として、べんがら・マンガン・コバルトを添加し
添加量と発色の変化をみました。

@使用原料:3号石灰釉・#720桜太陽べんがら・二酸化マンガン・酸化コバルト

A添加量(上から時計回り)
  べんがら単味(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  べんがら:マンガン=4:1(外割り -  ・5%・7.5%10%)
  べんがら:マンガン=2:1(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  べんがら:マンガン=1:1(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  べんがら:マンガン=1:2(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  べんがら:マンガン=1:4(外割り  -  ・5%・7.5%10%)
  
  マンガン単味(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  マンガン:コバルト=4:1(外割り -  ・5%・7.5%10%)
  マンガン:コバルト=2:1(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  マンガン:コバルト=1:1(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  マンガン:コバルト=1:2(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  マンガン:コバルト=1:4(外割り  -  ・5%・7.5%10%)
  
  コバルト単味(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  コバルト:べんがら=4:1(外割り -  ・5%・7.5%10%)
  コバルト:べんがら=2:1(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  コバルト:べんがら=1:1(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  コバルト:べんがら=1:2(外割り2.5%・5%・7.5%10%)
  マンガン:べんがら=1:4(外割り  -  ・5%・7.5%10%)

B焼成条件:1250℃(OF) ・ 1300℃(RF)


C考察
   飴釉を作る際はべんがらとマンガンの併用が良いようです。
  コバルトにべんがらを加えることにより落ち着いた紺色が呈します。
  べんがらにコバルトを少し加えると安定した黒色を作ることができます

トルコ青釉についてのテストです。

トルコ青釉において、銅とアルミナ・シリカ・アルカリ成分の変化と発色の関係についてのテストをしました。
@使用原料:福島長石・鼠石灰・炭酸リチウム・炭酸ストロンチウム・炭酸バリウム・カオリン・福島珪石
      酸化第二銅(全て外割り2%添加)
A焼成条件:1200℃(OF) ・ 1250℃(OF)
左写真・左側・ゼーゲル式(1200℃)

 0.20 KNaO
 0.20 CaO
 0.20 Li2O    yAl2O3  zSiO2
 0.40 BaO


       y:0.25〜0.55 z:2.5〜3.5
左写真・右側・ゼーゲル式(1200℃)

 0.20 KNaO
 0.20 CaO
 0.20 Li2O    yAl2O3  zSiO2
 0.40 SrO

       y:0.25〜0.55 z:2.5〜3.5
左写真・左側・ゼーゲル式(1250℃)

 0.20 KNaO
 0.20 CaO
 0.20 Li2O    yAl2O3  zSiO2
 0.40 BaO


       y:0.35〜0.55 z:2.5〜3.5
左写真・右側・ゼーゲル式(1250℃)

 0.20 KNaO
 0.20 CaO
 0.20 Li2O    yAl2O3  zSiO2
 0.40 SrO


       y:0.35〜0.55 z:2.5〜3.5
左写真・左側・ゼーゲル式(1200℃)

 0.20 KNaO
 0.40 Li2O    yAl2O3  zSiO2
 0.40 BaO


       y:0.45〜0.65 z:2.5〜3.5
左写真・右側・ゼーゲル式(1200℃)

 0.20 KNaO
 0.40 Li2O    yAl2O3  zSiO2
 0.40 SrO


       y:0.45〜0.65 z:2.5〜3.5
左写真・上側・ゼーゲル式(1200℃)

 0.20 KNaO
 0.20 Li2O    yAl2O3  zSiO2
 0.60 BaO


       y:0.45〜0.65 z:2.5〜3.5
左写真・下側・ゼーゲル式(1250℃)

 0.20 KNaO
 0.20 Li2O    yAl2O3  zSiO2
 0.60 BaO


       y:0.45〜0.65 z:2.5〜3.5
※焼成温度を1200℃〜1250℃とするため、アルカリ(塩基性成分)を多めにと考えKNaOを0.2モルに固定しました。
 銅を青く発色させるために何が必要で何が邪魔をしているのか、本来なら長石中のKとNaについてもテストしたいのですが
 今回は長石を福島長石に固定しました。
 CaOの必要性・Li2Oの強溶融性・BaO添加量とCuの発色差・BaOをSrOに置き換えた場合の差がよく分かります。

合成土灰添加による各種長石の溶融テストです。


1250℃(OF)

1250℃(RF)
鉱山の閉山や枯渇により長石の入手が難しい場面に遭遇することが多くなりました。
現在、潤沢に入手できる長石を合成土灰を添加しその性状・溶融をテストしました。

@使用長石:福島長石・釜戸長石・インド長石・益田長石・ネフェリン・ペタライト

A添加剤量:長石:合成土灰=100:0
      長石:合成土灰=90:10
      長石:合成土灰=80:20
      長石:合成土灰=70:30

B焼成条件:1250℃(OF) ・ 1300℃(RF)

C考 察 :長石単品では中々その性状・溶融性を確認することは難しいですが、
      合成土灰を等量加えることにより、長石そのものの性状・溶融性を比べ確認することができます。

1号石灰釉に足し算する調合のテストです。

釉薬粉末1号釉にいろいろな原料を添加することでどのような影響を与えるか試験をしました。
※ 1号釉をあえて最高温度1260℃・1200℃焼成とし、添加材の影響力の大きさを確認しました。

@使用原料:福島長石・鼠石灰・カオリン・福島珪石・合成土灰・無鉛フリット
      炭酸バリウム・炭酸リチウム・炭酸ストロンチウム・亜鉛華・マグネサイト
A添加量 :外割り +10%・+20%・+30%
B焼成条件:最高温度1260℃・OF ・ 1200℃・OF

1200℃(OF)

1260℃(OF)
溶融温度を下げるにはアルカリ原料を添加するのが一般的です。
今回、添加量を外割り重量で統一しましたので、添加量の影響力を重量外割りで管理する際の目安となりました。
炭酸バリウム > 炭酸ストロンチウム  > 亜鉛華 > 炭酸リチウム


鉛・カドミウム溶出試験(食品衛生法)の結果です。



@左:1号釉+#80(外割り10%) 
A右:マット釉+#80(外割り10%)

当店で販売している#80赤は、ジルコン系顔料で温度・雰囲気に対して非常に安定性を呈した絵具です。
下絵として使用するだけではなく、練込み顔料・色釉色素としても利用できます。

しかし、発色金属としてカドミウム・セレンを使用しているため、安全面を心配される声を多く聞きます。
そこで、1号釉・マット釉それぞれに外割り10%加えた色釉とし、1260度で焼成した飲食器を製作しました。
                              (酸化焼成。焼成時間12時間。120分保持)


本日、愛知県陶磁器工業協同組合に依頼した鉛・カドミウム溶出試験の結果がでましたので、
報告させていただきます。

@1号釉+#80赤(外割り10%)・・・・・・・Cd不検出
Aマット釉+#80赤(外割り10%)・・・ ・・Cd不検出



福島長石(天然・川俣)と合成灰のテストです。

川俣産出 福島長石を販売する事になり、合成灰との相性をテストしました。

SiO2 Al2O3 Fe2O3 CaO K2O Na2O P2O5 Igloss
福島長石(川俣) 62.65 18.94 0.05 0.13 15.67 2.43 0.02 0.11

1260℃(OF)

1300℃(RF)
合成灰として、合成土灰・合成柞灰・合成栗皮灰・合成ワラ灰です。
割合は9:1 ・ 8:2 ・ 7:3 ・ 6:4 ・ 5:5 ・ 6:4 ・ 7:3 ・ 8:2 ・ 9:1 ・ 0:10 です。
単純に合成灰を混ぜただけですが、長石の性質によりかなり変わります。
酸化焼成。 焼成温度1260度。(焼成時間12時間。90分保持。自然冷却。)

還元焼成。 焼成温度1300度。(焼成時間20時間。120分保持。自然冷却。)

福島長石(天然・川俣)を用いた石灰釉・石灰マグネシウム釉における アルミナ・シリカの変化のテストです。

石灰釉における、アルミナ・シリカのテストです。
 0.25KNaO
        0.3〜0.9Al2O3  1〜9SiO2
 0.75CaO
          
使用原料は、福島長石(天然・川俣)
      鼠石灰
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、1260℃ 酸化焼成
        1300℃ 還元焼成 です。
石灰マグネシウム釉における、アルミナ・シリカの
                変化のテストです。
 0.25KNaO
 0.60CaO   0.3〜0.9Al2O3  1〜9SiO2
 0.15MgO                           
使用原料は、福島長石(天然・川俣)
      鼠石灰・マグネサイト
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、1260℃ 酸化焼成
        1300℃ 還元焼成 です。

福島長石(天然・川俣)を用いた石灰釉における アルカリ土類・アルミナ・シリカの変化のテストです。

石灰マグネシウム釉

1260℃ 酸化焼成
石灰マグネシウム釉

1300℃ 還元焼成
石灰亜鉛釉

1260℃ 酸化焼成
石灰亜鉛釉

1300℃ 還元焼成
石灰マグネシウム釉における、アルミナ・シリカの
                変化のテストです。
 0.25KNaO
 0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
 0.25MgO                           
使用原料は、福島長石(天然・川俣)
      鼠石灰・マグネサイト
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、1260℃ 酸化焼成
        1300℃ 還元焼成 です。
石灰亜鉛釉における、アルミナ・シリカの
               変化のテストです。
 0.25KNaO
 0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
 0.25ZnO                           
使用原料は、福島長石(天然・川俣)
      鼠石灰・亜鉛華
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、1260℃ 酸化焼成
        1300℃ 還元焼成 です。
石灰バリウム釉

1260℃ 酸化焼成
石灰バリウム釉

1300℃ 還元焼成
石灰リチウム釉

1260℃ 酸化焼成
石灰リチウム釉

1300℃ 還元焼成
石灰バリウム釉における、アルミナ・シリカの
                変化のテストです。
 0.25KNaO
 0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
 0.25BaO                           
使用原料は、福島長石(天然・川俣)
      鼠石灰・炭酸バリウム
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、1260℃ 酸化焼成
        1300℃ 還元焼成 です
石灰リチウム釉における、アルミナ・シリカの
                変化のテストです。
 0.25KNaO
 0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
 0.25LiO                           
使用原料は、福島長石(天然・川俣)
      鼠石灰・炭酸リチウム
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、1260℃ 酸化焼成
        1300℃ 還元焼成 です
石灰ストロンチウム釉

1260℃ 酸化焼成
石灰ストロンチウム釉

1300℃ 還元焼成
石灰ストロンチウム釉における、アルミナ・シリカの
                変化のテストです。
 0.25KNaO
 0.50CaO   yAl2O3  zSiO2
 0.25SrO                           
使用原料は、福島長石(天然・川俣)
      鼠石灰・炭酸ストロンチウム
      韓国カオリン・福島珪石です。

焼成温度条件は、1260℃ 酸化焼成
        1300℃ 還元焼成 です

1号釉と各種顔料、酸化金属の発色テストです。


+10%(酸化)

+5%(酸化)

+2.5%(酸化)

+10%(還元)

釉薬粉末1号釉に対して、各種顔料と酸化金属を
外割り、+10%・+5%・+2.5% 添加して、発色のテストをしました。
酸化焼成 は、電気窯を使用し、最高温度1280℃(12時間、2時間キープ)
還元焼成は、 ガス窯(3.5m)を使用し、最高温度1280℃(20時間、2時間キープ)

使用顔料、酸化金属
    1号釉 ・  ヒワ呉須 ・  グリン呉須 ・  濃 緑  ・ ピーコック
    濃 黒 ・  べんがら ・  黄べんがら ・  黒 浜  ・  珪酸鉄
   #1 赤 ・  紅 赤  ・  #3 赤  ・ #80 赤 ・ オレンジ  
    鬼 板 ・  中国黄土 ・  加茂川石粉 ・二酸化マンガン・ 炭酸マンガン
   桃色ピンク・  濃ピンク ・   赤 紫  ・  青 紫  ・  黄呉須  
   海碧呉須 ・ 濃ブリュー ・  焼貫呉須  ・ 酸化コバルト・ 酸化クロム
  青系グレー ・ 茶系グレー ・   バナ黄  ・  草 青  ・  トルコ青  
  珪酸ジルコン・  酸化錫  ・  酸化チタン ・  ルチル  ・ 酸化ニッケル
    赤 茶 ・  栗 茶  ・   黒 茶  ・  陶試紅  ・  ライラック  
    酸化銅 ・ 
酸化アンチモンバナジン酸アンモン五酸化バナジウム ・ イエロー


陶試紅・ライラックの発色のテストです。

釉薬粉末1号釉に、陶試紅とライラックを添加して、発色のテストをしました。
これは陶試工を製造していたメーカーが製造を止めたので、今後新しい絵具を販売するにあたり、
従来との違いを見る為です。
1号釉に対して外割り、+2.5%・+5%・+10%として添加しました。
同時に、練り込みのテストも外割り+10%としておこないました。
酸化焔焼成 は、電気窯を使用し、最高温度1280℃(12時間、30分キープ)
還元焔焼成 は、ガス窯(3.5m
)を使用し、最高温度1280℃(20時間、2時間キープ)

長石単味のテストです。

福島長石、釜戸長石、平津長石、平津長石(スタンプ)、大平長石、ネフェリン
これらの単味の溶け具合を見るためのテストを行いました。
電気窯を使用し、酸化焔焼成、最高温度1230℃・1280℃
(それぞれ12時間、30分キープ)
長石選択の一つの資料になればと思います。

長石単味のテストです。
(電気窯を使用し、酸化焔焼成、最高温度1250℃・(12時間、2時間キープ)

福島長石(ミル擂り) 釜戸長石(ミル擂り) 平津長石(ミル擂り) 大平長石#60
インド長石 ネフェリン 福島長石(スタンプ) 平津長石(スタンプ)

灰釉と各種顔料、酸化金属の発色のテストです。

福島長石、天然柞灰を使用し、福島長石:天然柞灰=7:3(重量比)に
外割で各種顔料、酸化金属を10%添加した場合の発色のテストです。
電気窯を使用し、酸化焔焼成、最高温度1230℃・1280℃
(それぞれ12時間、30分キープ)

使用顔料、酸化金属
  基礎釉 ・  ヒワ呉須 ・  グリン呉須 ・  濃 緑  ・ ピーコック
  濃 黒 ・  べんがら ・  黄べんがら ・  黒 浜  ・  珪酸鉄
 #1 赤 ・  紅 赤  ・  #3 赤  ・ #80 赤 ・ オレンジ  
  鬼 板 ・  中国黄土 ・  加茂川石粉 ・二酸化マンガン・ 炭酸マンガン
 桃色ピンク・  濃ピンク ・   赤 紫  ・  青 紫  ・  黄呉須  
 海碧呉須 ・ 濃ブリュー ・  焼貫呉須  ・ 酸化コバルト・ 酸化クロム
青系グレー ・ 茶系グレー ・   バナ黄  ・  草 青  ・  トルコ青  
珪酸ジルコン・  酸化錫  ・  酸化チタン ・  ルチル  ・ 酸化ニッケル
  赤 茶 ・  栗 茶  ・   黒 茶  ・  陶試紅  ・  ライラック  
  酸化銅 ・ 
酸化アンチモンバナジン酸アンモン五酸化バナジウム
上記の使用顔料、酸化金属を用い
1号釉に、外割(重量比)で10%添加した場合の発色のテストです。
ガス窯(3.5m
)を使用し、還元焔焼成、最高温度1280℃(20時間、2時間キープ)

焼成温度、雰囲気により発色の安定性に欠ける着色剤がはっきり分かります。

マット釉と各種顔料、酸化金属の発色のテストです。

上記の使用顔料、酸化金属を用い
マット釉に、外割(重量比)で10%添加した場合の発色のテストです。
電気窯
を使用し、酸化焔焼成、最高温度1280℃(12時間、60分キープ)
上記の使用顔料、酸化金属を用い
マット釉に、外割(重量比)で10%添加した場合の発色のテストです。
ガス窯(3.5m)を使用し、還元焔焼成、最高温度1280℃(20時間、2時間キープ)

福島長石・天然土灰・天然わら灰と、べんがらのテストです。

三角座標を利用して、福島長石、天然土灰、天然わら灰でテストピースを作成しました。
そして、画像の右側は21通りの調合に、べんがらをそれぞれ、+10%加えたものです。
基礎釉の違いにより、べんがらの発色の違いが良く分かります。
焼成は、電気窯を使用し、酸化焔焼成、最高温度1230℃(12時間、30分キープ)です。

銅の違いによる、発色のテストです。

銅(Cu)として 酸化第1銅 Cu2O(T)、 酸化第2銅 CuO(U)、
炭酸銅 CuCO3・Cu(OH)2  の違いが、
織部釉の発色にどんな影響を与えるのか。
添加量は、Cu としていずれも2%(外割)です。
電気窯を使用し、酸化焔焼成、最高温度1230℃・1280℃
(それぞれ12時間、30分キープ)でテストをしました。
上から
0.25KNaO
0.75CaO  0.6Al2O3 ・ 4.0SiO2   
使用原料:福島長石、鼠石灰、朝鮮カオリン、福島珪石

0.25KNaO
0.50CaO  0.6Al2O3 ・ 4.0SiO2   
0.25LiO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸リチウム、朝鮮カオリン、福島珪石

0.25KNaO
0.50CaO  0.7Al2O3 ・ 4.0SiO2   
0.25LiO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸リチウム、朝鮮カオリン、福島珪石

0.25KNaO
0.50CaO  0.5Al2O3 ・ 4.0SiO2   
0.25SrO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸ストロンチウム、朝鮮カオリン、福島珪石

0.25KNaO
0.50CaO  0.6Al2O3 ・ 4.0SiO2   
0.25SrO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸ストロンチウム、朝鮮カオリン、福島珪石

0.25KNaO
0.50CaO  0.5Al2O3 ・ 4.0SiO2   
0.25BaO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸バリウム、朝鮮カオリン、福島珪石

0.25KNaO
0.50CaO  0.6Al2O3 ・ 4.0SiO2   
0.25BaO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸バリウム、朝鮮カオリン、福島珪石

※店頭には現物が有ります。

アルカリ成分の違いによる、酸化第2銅の発色のテストです。

アルカリ成分であるCaO、MgO、LiO、SrO、BaO、ZnOと、Al2O3、SiO2 の変化が
酸化第2銅(外割+2%)の発色にどんな影響を与えるのか。
電気窯を使用し、酸化焔焼成、最高温度1230℃・1280℃
(それぞれ12時間、30分キープ)で、織部釉のテストをしました。

0.25KNaO
0.75CaO  0.5〜0.7Al2O3 ・ 4〜6SiO2   
使用原料:福島長石、鼠石灰、朝鮮カオリン、福島珪石
0.25KNaO
0.50CaO  0.5〜0.7Al2O3 ・ 4〜6SiO2   
0.25MgO
使用原料:福島長石、鼠石灰、マグネサイト、朝鮮カオリン、福島珪石
0.25KNaO
0.50CaO  0.5〜0.7Al2O3 ・ 4〜6SiO2   
0.25LiO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸リチウム、朝鮮カオリン、福島珪石
0.25KNaO
0.50CaO  0.5〜0.7Al2O3 ・ 4〜6SiO2   
0.25SrO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸ストロンチウム、朝鮮カオリン、福島珪石
0.25KNaO
0.50CaO  0.5〜0.7Al2O3 ・ 4〜6SiO2   
0.25BaO
使用原料:福島長石、鼠石灰、炭酸バリウム、朝鮮カオリン、福島珪石
0.25KNaO
0.50CaO  0.5〜0.7Al2O3 ・ 4〜6SiO2   
0.25ZnO
使用原料:福島長石、鼠石灰、亜鉛華、朝鮮カオリン、福島珪石
酸化第2銅(外割+2%)の発色が、アルカリ成分の違いにより、
大きく変化する事が良く分かります。

福島長石:天然柞灰:福島珪石を使用した織部釉のテストです。

福島長石、天然柞灰、福島珪石を使用し、
酸化第2銅を着色金属とした織部釉のテストです。
調合割合は、三角座標を用い、焼成条件は、電気炉にて、1230℃、酸化焔です。
          90:10
       80:20  80:10:10    
    70:30  70:20:10  70:10:20 
60:40  60:30:10  60:20:20  60:10:30
   50:40:10  50:30:20  50:20:30
上記調合割合に、酸化第2銅 +2%、+4%



        60:40  60:35:5  60:30:10
    55:45  55:40:5  55:35:10  55:30:15
50:50  50:45:5  50:40:10  50:35:15  50:30:20
    45:50:5  45:45:10  45:40:15  45:35:20
上記調合割合に、酸化第2銅 +2%
 

福島長石と天然灰のテストです。

福島長石と天然灰でテストピースを作りました。1230℃ 酸化焼成です。
使用した天然灰は、天然土灰、天然柞灰、天然栗皮灰、天然松灰、天然ワラ灰です。
調合割合は、左から重量割合で、福島長石:天然灰を
9:1、8:2、7:3、6:4、5:5、4:6、3:7、2:8、1:9、0:10と、しました。
呉須の流れ具合を見ることで、灰の割合により、
釉粘度が大きく変わることが良く分かります。
8:2〜5:5位で色々応用が出来そうです。福島長石と天然灰でテストピースを作りました。1230℃ 酸化焼成です。
使用した天然灰は、天然土灰、天然柞灰、天然栗皮灰、天然松灰、天然ワラ灰です。
調合割合は、左から重量割合で、福島長石:天然灰を
9:1、8:2、7:3、6:4、5:5、4:6、3:7、2:8、1:9、0:10と、しました。
呉須の流れ具合を見ることで、灰の割合により、
釉粘度が大きく変わることが良く分かります。
8:2〜5:5位で色々応用が出来そうです。

福島長石:合成土灰:合成ワラ灰(60:20:20)に、Fe・Mn・Co添加のテストです。

福島長石:合成土灰:合成ワラ灰=60:20:20を基礎釉とし、
Fe(べんがら)、Mn(二酸化マンガン)、Co(酸化コバルト)
これらを添加した色調変化のテストです。
真上から時計回りに、 Fe(べんがら)
              Fe : Mn = 1 : 1
              Mn(二酸化マンガン)
              Fe : Mn = 1 : 1
              Co(酸化コバルト)
              Co : Fe = 1 : 1 
添加量は、中心から+2%、+4%、+6%、+8%、+10%です。
焼成条件は、1230℃、酸化焔です。

福島長石・合成土灰・合成わら灰と、べんがらのテストです。

三角座標を利用して、福島長石、合成土灰、合成わら灰でテストピースを作成しました。
そして、右写真は、21通りの調合に、べんがらをそれぞれ、+2%、+10%加えたものです。
基礎釉の違いにより、べんがらの発色の違いが良く分かります。
焼成は、電気窯を使用し、酸化焔焼成、最高温度1230℃(12時間、30分キープ)です。

福島長石と合成土灰と合成わら灰のテストです。

三角座標を利用して、福島長石、合成土灰、合成わら灰でテストピースを作成しました。
左から 1230℃ 酸化焼成、  1280℃ 酸化焼成   1300℃ 還元焼成  です。
温度、雰囲気により、溶け方に違いは有りますが、同じような傾向を見ることが出来ます。
利用しやすい乳濁釉を探しだすには、一つの資料になりそうです。

石灰釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。

石灰釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。
釉の表情を変える要因として、大きな影響があることが良く分かります。
  左は、1230℃ 酸化焼成です。
  右は、1280℃ 酸化焼成です。
溶けやすさ、溶けた釉の粘り、貫入の入りやすさ。
透明釉、乳濁釉、乳白釉、マット釉。それらの関係が良く分かります。
使用原料は、福島長石、鼠石灰、カオリン、福島珪石です。
 
上記と同様の調合で、1300℃ 還元焼成です。
これら、三点の温度、雰囲気の変化のテストで、
アルミナ・シリカの変化によって、
釉に与える影響に、一つの傾向が有る事が分かります。

石灰バリウム釉における、バリウム・アルミナ・シリカの変化のテストです。

石灰バリウム釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。
上は、0.25KNaO                         
   0.50CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2        
   0.25BaO                           
下は、0.25KNaO  
   0.25CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2
   0.50BaO  
使用原料は、福島長石、鼠石灰、炭酸バリウム、朝鮮カオリン、福島珪石です。
焼成温度条件は、左から1230℃ 酸化焔。 1280℃ 酸化焔。 1300℃ 還元焔。
溶けやすさ、溶けた釉の粘り、貫入の入りやすさ。
透明釉、乳濁釉、乳白釉、マット釉。それらの関係が良く分かります。

石灰ストロンチウム釉における、ストロンチウム・アルミナ・シリカの変化のテストです。

石灰ストロンチウム釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。
上は、0.25KNaO                         
   0.50CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2          
   0.25SrO                           
下は、0.25KNaO  
   0.25CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2
   0.50SrO  
使用原料は、福島長石、鼠石灰、炭酸ストロンチウム、朝鮮カオリン、福島珪石です。
焼成温度条件は、左から1230℃ 酸化焔。 1280℃ 酸化焔。 1300℃ 還元焔。
溶けやすさ、溶けた釉の粘り、貫入の入りやすさ。
透明釉、乳濁釉、乳白釉、マット釉。それらの関係が良く分かります。

石灰亜鉛釉における、亜鉛・アルミナ・シリカの変化のテストです。

石灰亜鉛釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。
上は、0.25KNaO                         
   0.50CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2         
   0.25ZnO                            
下は、0.25KNaO  
   0.25CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2
   0.50ZnO  
使用原料は、福島長石、鼠石灰、亜鉛華、朝鮮カオリン、福島珪石です。
焼成温度条件は、左から1230℃ 酸化焔。 1280℃ 酸化焔。 1300℃ 還元焔。
溶けやすさ、溶けた釉の粘り、貫入の入りやすさ。
透明釉、乳濁釉、乳白釉、マット釉。それらの関係が良く分かります。

石灰リチウム釉における、リチウム・アルミナ・シリカの変化のテストです。

石灰リチウム釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。
上は、0.25KNaO                         
   0.50CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2          
   0.25LiO                             
下は、0.25KNaO  
   0.25CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2
   0.50LiO  
使用原料は、福島長石、鼠石灰、炭酸リチウム、朝鮮カオリン、福島珪石です。
焼成温度条件は、左から1230℃ 酸化焔。 1280℃ 酸化焔。 1300℃ 還元焔。
溶けやすさ、溶けた釉の粘り、貫入の入りやすさ。
透明釉、乳濁釉、乳白釉、マット釉。それらの関係が良く分かります。

石灰マグネシウム釉における、マグネシウム・アルミナ・シリカの変化のテストです。

石灰マグネシウム釉における、アルミナ・シリカの変化のテストです。
上は、0.25KNaO                         
   0.50CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2         
   0.25MgO                           
下は、0.25KNaO  
   0.25CaO   0.3〜0.7Al2O3  3〜7SiO2
   0.50MgO  
使用原料は、福島長石、鼠石灰、マグネサイト、朝鮮カオリン、福島珪石です。
焼成温度条件は、左から1230℃ 酸化焔。 1280℃ 酸化焔。 1300℃ 還元焔。
溶けやすさ、溶けた釉の粘り、貫入の入りやすさ。
透明釉、乳濁釉、乳白釉、マット釉。それらの関係が良く分かります。

アルカリ成分の違いと発色の変化のテストです。

アルカリ成分の違いと発色の変化のテストです。
左から、MgO ・ CaO ・ SrO ・ BaO ・ ZnO ・ LiO です。
添加剤として、酸化銅(+5%、 +10%)
       酸化銅:べんがら=4:1(+5%、 +10%)
添加量だけではなく、アルカリ成分との反応を関連させることにより、
釉薬の発色による表現の幅が広くなることが分かります。

アルカリ成分とアルミナ・シリカの変化のテストです。

0.25KNaO・0.50CaO・0.25 RO( R=Mg ・ Ca ・ Sr ・ Ba ・ Zn ・ Li )
              yAl2O3  ・  zSiO2  ( y = 0.5, 0.4, 0.3 ・ z = 3, 4, 5 )

このゼーゲル式から、福島長石・鼠石灰・マグネサイト・炭酸ストロンチウム・亜鉛華
炭酸バリウム・炭酸リチウム・朝鮮カオリン・福島珪石を原料として調合しました。
左上から、
Mg ・ Sr ・ Zn ・ 左下から、Ca ・ Ba ・ Li です。
アルカリ成分とアルミナ・シリカのモル数との関係が手にとるように分かります。
一つの釉の中で、シリカに対するアルミナの割合が溶け具合や焼締り具合を決定させ、
同様にアルカリ成分の割合もやはり釉の表情を決めます。
酸化焼成。焼成温度1230度。(焼成時間12時間。30分保持。自然冷却。)

釜戸長石・合成土灰(70:30)と、添加剤の調合割合の変化のテストです。

右側は釜戸長石・合成土灰(70:30)と、添加剤の調合割合の変化のテストです。
上から、
中国黄土(+2%、+5%) べんがら(+2%、+5%、+10%、+20%)
二酸化マンガン(+5%、+10%、+20%)
酸化クロム(+1%、+2%、+5%、+10%)
酸化ニッケル(+1%、+2%、+5%、+10%)
左上から、
珪酸ジルコン(+5%、+10%)
酸化錫(+5%、+10%)
酸化チタン(+5%、+10%)
ルチル粉末(+5%、+10%)
酸化コバルト(+5%、+10%)
酸化銅(+5%、+10%)
左下から、
濃黒(+10%、+20%)
#2紅赤(+5%、+10%)
#3赤(+5%、+10%)
陶試紅(+5%、+10%)
濃ピンク(+5%、+10%)
ヒワ呉須(+5%、+10%)
バナ黄(+5%、+10%)
トルコ青(+5%、+10%)
酸化焼成。焼成温度1230度。(焼成時間12時間。30分保持。自然冷却。)

釜戸長石と合成灰のテストです。

下から、合成土灰。合成栗皮灰。合成柞灰。合成ワラ灰です。
釜戸長石と灰を混ぜただけですが、その表情はとても興味深い
ものを見ることが出来ます。
釉薬が素地、呉須と反応して溶けていく事が良く分かります。
酸化焼成。焼成温度1230度。
(焼成時間12時間。30分保持。自然冷却。)

無鉛フリットの添加量のテストです。

当店で取り扱っている、無鉛フリットのテストです。
使用原料は、福島長石、無鉛フリット、朝鮮カオリンを使いました。
左から、    福島長石     100  80  60  40  20   0
        無鉛フリット    0   20  40  60  80  100(重量%)
上記調合に、朝鮮カオリンを添加しました。
         朝鮮カオリン   +0  +10  +20  +30%(重量外割)
これらを、電気窯を使用し、酸化焔焼成、12時間、30分キープ
最高温度を 左から 1000℃ ・ 1100℃ ・ 1200℃ と、しました。
それぞれの焼成温度におけるフリット添加量で、釉の表情が明確に変わる事が良くわかります。

ゼーゲル計算法

津坂先生の講義を思い出して、電卓を叩くのも面倒になってきましたので、
簡単なゼーゲル計算法をエクセルを利用して作りました。
その際、分析値が簡単に変更出来る事。
調合割合からゼーゲル式を求めた時に
「アルミナ」と「シリカ」の割合が座標上に表せ釉の表情が想像しやすい事。
そして、ゼーゲル式から調合割合が求めれる事を重点にしました。
よろしければ、「店長!」と、声を掛けてください。