金液・白金液・パラジウム液・銀液
1.金液類について

(1)金液の性状

  金液は純金を主原料とした金の有機化合物であり、適温で焼成することにより素材の
 上に0.1
μm以下(マット金では0.1〜0.3μm)というごく薄いながら付着力の
 強い美しい色の金属皮膜を形成します。一般的な焼成温度は700〜800℃です。
  但し、釉薬により軟化温度が若干異なりますので、充分試験した上でご使用ください。

  装飾する素材に対する標準的な焼成の適温は下記の通りです。
      磁器・・・・・・・・750〜850℃
      半磁器・・・・・・・600〜650℃
      陶器・・・・・・・・650〜720℃
      酸化磁器・・・・・・650〜780℃

2.金液類の使用時の注意について
(1)絵付けの注意点

  絵付けする前には、素材に水、油、ホコリ等が付着していないか確認して下さい。
 これは焼成後のピンホールや発色不良の原因になります。薄める為の溶剤は絵付けの方法に
 合わせて作業者が調整できるように各種ご用意しています。
  広範囲や筆むらが気になる場合は、金油等の遅乾性の油を少し加えてください。細い線等、
 金液が広がらないようにしたい場合はベンゾール等の速乾性の油を少し加えてください。

(2)焼成の注意点
  焼成の際に、最も注意すべき事は炉内の換気です。一般的なブライト金液の成分中、11%は
 金ですが、残りの殆どは樹脂、溶剤です。これらは400℃位までに燃焼してガス化するものです。
 また同じ炉内に転写を施した製品がある場合はなおさらです。転写に使われる樹脂オイルの熱分
 解ガスも同時に発生するのです。
  ですから、ふたを少し開けるなど炉内の換気に十分注意し、ガスが逃げやすいように製品を詰め、
 常温から400℃位まではゆっくり時間をかけ温度を上げ(100℃/時間) 樹脂等を完全にガス化
 させてから、ふたを閉め適正温度まで昇温させ、最高温度で10分位保持し、自然冷却して下さい。
  一般的な焼成温度は750℃です。焼成温度が適温を逸脱しすぎると金属皮膜が損なわれる恐れが
 あります。一方適温に達しないと付着力が不十分で取れやすくなります。

(3)マット金の注意点
  マット金液は、ブライト金液に純金粉末を加える事により、マット状に焼き上がる様に調整された
 物です。使用毎に必ずビンをよく振り、充分混和させ、底に金粉の沈殿物がなくなり、液が均一の
 状態になったことを確認してから使用して下さい。
  一般的な焼成温度ブライト金液より高くは800℃です。焼成後にジルコンサンド等で磨く事により、
 ハーフマット調に仕上げる事も可能です。

(4)銀液の注意点
  銀液は、油液中に銀粉末が混合された物です。ですから、マット金と同様に使用前ごとに必ず
 ビンをよく振り、充分混和させ、底に金粉の沈殿物がなくなり、液が均一の状態になったことを
 確認してから使用して下さい。
  一般的な焼成温度は750℃です。銀液は、焼成後にジルコンサンド等で磨く事により、初めて
 銀特有の落ち着いた銀色を呈します。なお、銀はその金属の性質上しだいに酸化して変色します
 ので、その際は、再度磨いてください。

(5)白金液・パラジウム液の注意点
  白金液、パラジウム液は、艶有りの銀色となります。色調は白金液の方がパラジウム液より白い
 艶有りの銀色となります。一般的な焼成温度は750℃です。

(6)ハーフマット白金液の注意点 
  ハーフマット白金液は、白金独特の白い銀色でありながらハーフマット調の艶加減に焼きあがり
 銀液のように変色することがないのが大きな特徴です。
  使用時は金銀粉の沈殿物が分散するように必ずビンをよく振り、充分混和させてからから使用して下さい。
  ハーフマット白金液の一般的な焼成温度は800℃です


記載しました商品以外にも、電子レンジ対応タイプなど多品種の製品が有ります。
 ご希望の色調をお話ください。最も適した商品をご用意できると思います。

マット金液20% 水金液11% 銀 液
    銀 液  白金液 パラジウム液
マット金液20%  銀 液
  水金液11%  白金液
          パラジウム液

マット金液 20%
(NR-2200)
水金液 11%
(NR-1101)
銀 液
(NA-5673)
白金液
(NA-3010)
パラジウム液
(NA-4001)
ハーフマット
白金液
(NA-3823)

※価格は変動しますのでお問い合わせください。

商品名 容 量 価 格(税込) 商品名 容 量 価格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
純金消粉 0.4g 9,900 純銀消粉 4g 3,960 酸化銀末 10g 4,400
別上純金箔
(5倍厚・15p角)
1枚 2,860 特厚純金箔 1枚 - 純金箔
(三枚掛)
100 39,050
純銀箔 100 5,500 純銀澄箔
(15p角)
1枚 660 - - -
水金液11% 100g 230,120 水金液11% 25g 62,480 水金液11% 10g 26,510
マット金液
20%
100g 420,420 マット金液
20%
25g 114,070 マット金液
20%
10g 48,400
パラジウム液 100g 137,170 パラジウム液 25g 37,290 パラジウム液 10g 16,390
ハーフマット
白金液
100g 180,070 ハーフマット
白金液
25g 48,950 ハーフマット
白金液
10g 21,340
白金液 100g 72,270 白金液 25g 19,580 白金液 10g 9,130
銀 液(含金) 100g 35,750 銀 液(含金) 25g 10,560 銀 液(含金) 10g 5,390
銀 液(非含金) 100g 19,470 銀 液(非含金) 25g 5,720 銀 液(非含金) 10g 3,190
ガラス用
金液10%
100g 210,210 ガラス用
金液10%
25g 57,090 ガラス用
金液10%
10g 24,200
ガラス用
白金液
100g 118,910 ガラス用
白金液
25g 34,870 ガラス用
白金液
10g 19,030


電子レンジ対応金液類(下記画像は、電子レンジ対応の水金液(6%・8%)と白金液です。)
  電子レンジ対応の水金液(6%・8%)と白金液は焼成後の金属皮膜に導電性がないため、
 電子レンジで使用してもスパークを生じる危険性がありません。
  しかし、この特殊加工により、皮膜の色は未対応金液類の金色・銀色皮膜と比べて色調が
 幾分黒くなるため注意が必要です。

  使用方法は従来の未対応金液類と同様ですが、電子レンジ対応金液類に未対応金液類が混じると
 絶縁性が保てなくなります。
  電子レンジ対応金液類を使用する際は、金チョク・筆・金油などのうすめ液・洗浄液などは新しい
 ものを使用してください。

水金液(11%)
電子レンジ未対応品
水金液(6%)
電子レンジ対応品
水金液(8%)
電子レンジ対応品
白金液
電子レンジ未対応品
白金液
電子レンジ対応品

※価格は変動しますのでお問い合わせください。

商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
レンジ対応
水金液6%
100g 129,250 レンジ対応
水金液6%
25g 35,090 レンジ対応
水金液6%
10g 14,960
レンジ対応
水金液8%
100g 169,840 レンジ対応
水金液8%
25g 46,090 レンジ対応
水金液8%
10g 19,580
レンジ対応
白金液
100g 96,690 レンジ対応
白金液
25g 26,180 レンジ対応
白金液
10g 12,100

ラスターカラー
 
 ラスターカラーは金属化合物を有機溶媒中に溶解した物で、陶磁器の釉薬上に塗布し
 700〜800℃で焼成すると、含有金属特有の色彩を生じる物です。
  希釈にはテルピン油、純ベンゾール油等を用いてください。

左から
水色・緑色
オレンジ・黄色
黒色・赤色
真珠色
ブライト金
左から
水色・淡水色
緑色・ヒワ色
左から
赤色・円子・マロン
ピンク
左から
紫・濃紺・濃紫
左から
灰色・黒色・銅色



真珠ラスター

水色ラスター

淡青色ラスター

若草ラスター

ヒワ色ラスター

黄色ラスター

ピンクラスター

淡ピンクラスター

エンジラスター

紫色ラスター

オーロラ色
ラスター

アンバーラスター

#56
黒色ラスター
(LA-6755)

#41
黒色ラスター
(LA-6740)

#49
銅色ラスター
(LA-6950)

#1125
淡ピンクラスター

赤色ラスター

※上記ラスターは各色、LIシリーズ(メーカーで希釈済み)と
  LAシリーズ(使用時に絵付内容にあわせて希釈が必要)があります。ご希望にあわせて選択してください。

商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
#20(浪速金液)
真珠ラスター
450g 7,700 #7534(日本金液)
真珠ラスター
100g 3,080 水色ラスター 100g 27,390
100g 1,980 50g 1,760 10g 3,960
淡青色ラスター 100g 9,350 若草ラスター 100g 6,820 ヒワ色ラスター 100g 10,450
10g 2,200 50g 3,740 10g 2,310
黄色ラスター 100g 3,080 ピンクラスター 100g 27,390 淡ピンクラスター 100g 13,090
50g 1,760 10g 3,960 10g 2,640
エンジラスター 100g 54,560 紫色ラスター 100g 20,570 オーロラ色ラスター 100g 3,080
10g 6,820 10g 3,300 50g 1,760
アンバーラスター 100g 3,850 #56
黒色ラスター
(LA-6755)
100g 39,490 #41
黒色ラスター
(LA-6740)
100g 85,800
50g 2,200 10g 5,280 10g 10,120
#49
銅色ラスター
(LA-6950)
100g 108,350 #1125
淡ピンクラスター
100g 9,350 赤色ラスター 100g 50,930
10g 12,540 10g 2,200 10g 6,490

 ※上記ラスターは各色、LIシリーズ(メーカーで希釈済み)と
  LAシリーズ(使用時に絵付内容にあわせて希釈が必要)があります。ご希望にあわせて選択してください。
  記載しました商品以外にも多品種の製品が有ります。ご希望の色調をお話ください。
  最も適した商品をご用意できると思います。
 
  ラスターカラーは、金地金変動相場制により価格が変動します。ご注文の際には必ずご確認ください。


セラミックマーカー
  サインペン感覚で金やラスターカラーの上絵付けができる、マーカーです。
  レンジ対応のゴールド(金)も製品化されています。
  陶磁器用セラミックマーカー焼成温度:730℃前後・ガラス用セラミックマーカー焼成温度:580℃前後

商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
ゴールド(金) 1本 8,140 レンジ対応
 ゴールド(金)
1本 6,600 プラチナ(銀) 1本 7,590
グリーン 1本 3,960 ブルー 1本 3,960 レッド 1本 4,510
オレンジ 1本 3,410 イエロー 1本 3,410 ブラック 1本 5,500
パール(真珠) 1本 3,410 ペン先セット
(10本)
1セット 1,650 - - -
商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
ガラス用
ゴールド(金)
1本 8,140 ガラス用
プラチナ(銀)
1本 7,590 ガラス用
グリーン
1本 3,960
ガラス用
ブルー
1本 3,960 ガラス用
レッド
1本 4,510 ガラス用
ブラック
1本 5,500
ガラス用
パール(真珠)
1本 3,410 ガラス用
オレンジ
1本 3,410 ガラス用
イエロー
1本 3,410
 ペン先セット(10本入り)
  筆書きとはまた違った線を描くことができます。
  塗り込みや広い面を塗る場合はムラが出やすいので注意が必要です。

  

油脂・溶剤

商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
商品名 容 量 価 格
(税込)
白ワニス 330ml - コパイバ
バルサム油
330ml 2,200 純ベンゾール油 500t 770
テルピン油 500t 770 金 油 450g 4,730 金 油 50g 880
遅乾油 100g 1,100 代用丁子油 100g 1,650 樟脳油 500t 880
マーブル液 100g 2,750 クラック液 100g 2,750 フリット液
含鉛(780〜800℃)
無鉛(800〜830℃)
100g 3,190

マーブル液・クラック液


マーブル液

クラック液
★マーブル液・クラック液の使用方法
 1.金液・ラスター液を塗布後、2時間ほど自然乾燥させる。
 2.マーブル液・クラック液を塗布する。(限界はあるが厚いと大きく割れやすい)
 3.1時間ほど自然乾燥させる。
 4.電熱盤などで強制的に加熱することにより割れが生じます。
   温度は樹脂がガス化し煙が発生する程度です。(400℃位)
   割れ感を確かめながら行ってください。
 5.割れを確認後、窯に入れ、通常通りの金液・ラスター液の焼成を行う。

 ※左画像はそれぞれ左側が焼成前。右側が焼成後です。